弘南鉄道弘南線
この記事は、最終更新日よりおよそ 5 年 6 ヶ月経過しています。 公式サイトなどで最新情報を確認してください。(最終更新:2019年2月) |
📅 | 筆者の最終訪問時期:2019年冬 |
本稿は、2019年冬、またはそれ以前の情報です。 弘南鉄道弘南線へ訪問の際は、予め公式ホームページなどで最新の情報を確認してください。 |
弘南鉄道(こうなんてつどう)弘南線(こうなんせん)は、弘前駅(青森県弘前市)から黒石駅(青森県黒石市)までを結ぶ鉄道路線。全線単線・電化。
見どころ
田園風景と岩木富士
津軽平野のただ中を走り、沿線は田園風景。冬は一面の雪原となる。 晴れると遠く岩木山まで、車窓から見渡すことができる。
ねぷた
平川ねぷた祭りは毎年8月2・3日に平賀駅前通りで開催され、高さ12mの大きな扇ねぷたは圧巻。祭り以外でも、駅からまっすぐ歩いて5分ほど、市役所の並びのねぷた展示館で展示されている(6月頃から貼り替えのため休館)。
冬は平賀駅前の通路で平川燈籠燈火(だんろんだんほあ)~ひらかわイルミネーションプロムナードが行われる。
田んぼアート
田んぼに植える稲の色を変えてキャンバスに見立てる田んぼアートが大々的に展開されている。車内から見えるほか、第2会場の展望台前に田んぼアート駅が設置され、展望台(有料)から見渡せるようになっている。
田んぼアート駅前の第2会場と第1会場(村役場近く)の間には時季になるとシャトルバスが運行される。→田んぼアートご利用案内
こみせ通りと黒石やきそば
黒石駅から郵便局方面に10分も歩くと「中町こみせ(小見世)通り」に出る。途中の入口が少し分かりにくいが、駅待合室の観光案内チラシラックに地図が置いてあるし、駅前バスロータリー脇に観光案内所もある。
東西約170m、南北約260m、面積約3.1haの範囲が「黒石市中町伝統的建造物群保存地区」になっているようで、雪国らしい木造アーケード街が見られる。
黒石名物やきそばを出す店などが軒を連ねるとともに、「こみせ駅」や、古い銭湯を保存して集会所に改装した「松の湯」などの休憩施設もある。
電車は朝夕30分毎、昼間は1時間毎。一周するだけなら駅から1時間もあれば足りるが、途中に立ち寄れる施設もあるし、名物黒石やきそばの店や、少し足を伸ばせば温泉銭湯もあるので、時間があればそのぶん楽しめる。積雪期は歩きづらいが、黒石駅から黒石市回遊バス「ぷらっと号」が毎日運行しているので、うまく使うと良い。
津軽系こけしと黒石温泉郷
黒石市は「津軽系こけし」の産地として、伝承工芸館併設の「津軽こけし館」という施設では4000本ものこけしを展示し、絵付け体験も実施されている。駅から遠いが、黒石温泉郷の中にあるので(落合温泉共同浴場から歩いてすぐ)、温泉と一緒に行くことができる。
黒石駅より弘南バス 大川原線・ぬる川線で「津軽伝承工芸館」下車。黒石駅からのバスは概ね毎時1本程度あるが、日中に無い時間帯があるので、時刻表を確認してから行こう。
電車とバスの両方に乗れる津軽フリーパス(通年利用可・2日間有効)を使うと、弘前駅から往復するだけでお得になる。または津軽こけし館定額タクシープラン(要予約)もあるようだ。
イベント電車
弘南鉄道は通年にわたり様々なイベントを仕掛けており、ホームページもこまめに更新されているので、出かける前に公式ホームページを見ておくと良い。
温泉
- ★館田温泉 - 館田駅より徒歩7分、または平賀駅より平川市循環バス 岩館・大坊線(1日3本、日祝運休)で「館田温泉前」下車
- 大坊温泉 - 平賀駅より平川市循環バス 岩館・大坊線(1日3本、日祝運休)で「大坊温泉前」下車
- ★鷹の羽温泉 - 平賀駅 徒歩10分 平川市文化センター・郷土資料館の手前
- ★柏木温泉 - 平賀駅 徒歩10分
- 南田温泉 - 平賀駅 徒歩15分
- 松崎温泉 - 平賀駅より平川市循環バス 杉館・松崎線(1日3本、日祝運休)で「松崎温泉」下車
- からんころん温泉 - 平賀駅より平川市循環バス 杉館・松崎線(1日3本、日祝運休)で「館山」下車 徒歩数分
- 唐竹温泉 - 平賀駅より平川市循環バス 唐竹・広船線(1日6本)で「唐竹温泉前」下車
- 芦毛沢温泉 - 平賀駅より平川市循環バス 唐竹・広船線(1日6本)で「唐竹温泉前」下車、徒歩30分
- 新屋温泉 - 平賀駅より平川市循環バス 新屋・尾崎線(1日6本)で「新屋神社」下車すぐ
- 平賀観光温泉 - 平賀駅より平川市循環バス 新屋・尾崎線(1日6本)で「町居東口」下車すぐ
- 岩木温泉 - 黒石駅 徒歩15分 袋井町の浅瀬石川沿いにある温泉銭湯[1][2][3]
- 富士見温泉 - 黒石駅より弘南バス 黒石営業所行、青森営業所で「目内沢入口」下車 徒歩数分
- 宝温泉黒石 - 黒石駅より弘南バス 尾上駅前行(1日3本)で「中央浅瀬石」下車 徒歩8分
- 黒石温泉郷(温湯温泉・落合温泉・板留温泉) - 黒石駅より弘南バス 板留行・大川原行・虹の湖公園行・ぬる川行で「温湯(ぬるゆ)」「津軽伝承工芸館」「板留」下車。バスは概ね毎時1本だが、昼間に空く時間帯があるので、時刻表を確認してから行こう。電車とバスの両方に乗れる津軽フリーパス(通年利用可・2日間有効)を使うと、弘前駅から往復するだけでお得。
- 青荷温泉(炭酸泉) - 黒石駅より弘南バス 虹の湖公園行・ぬる川行(あわせて1日6本)で「虹の湖公園」下車、青荷温泉ランプの宿行シャトルバス(冬季は雪上車)に乗り換え。宿周辺は携帯電話圏外になり、電気も来ていない。虹の湖公園まで津軽フリーパスのフリーエリアに含まれる。
- 虹の湖温泉 - 黒石駅より弘南バス ぬる川行(1日2本)で「虹の湖温泉前」下車。「虹の湖温泉食堂」だが、今は食堂は休業しており、日帰り入浴専門になっているよう。訪問前に営業の有無を確認する方が良い。[4]
- 切明温泉 - 黒石駅より弘南バス ぬる川行(1日2本)で「葛川」下車 徒歩30分。共同浴場があるが、今は地元の人専用になっているようなので注意。
- 温川温泉[5] - 黒石駅より弘南バス ぬる川行(1日2本)で「温川山荘前」下車。冬季休館だが。終点「ぬる川」にあった国民宿舎は廃業しているので注意。
★=駅近温泉場
キャラクター展開
ラッセル君
冬になると、昭和初期に製造された元国鉄キ100形ラッセル車と、大正生まれの電気機関車が、現役で除雪を担当している[6][7]。
その昔ながらの黒塗りのラッセル車が「ラッセル君」というマスコットキャラクターになって、グッズやLINEスタンプなど多方面に活躍中。
鉄道むすめ「平賀ひろこ」
弘南線の平賀駅と、大鰐線弘高下駅から名づけられた両線のキャラクター。弘南線の平賀駅に等身大パネルが設置されており、ヘッドマークやグッズも時々登場する。
また、青森3鉄道(他に津軽鉄道と青い森鉄道)や、さらに廃線になった2路線(十和田観光電鉄、南部縦貫鉄道)も絡めたキャンペーンが時々展開されている。
路娘MOTION「白雪つばさ」
「ラッセル君」と同じキ100形が、今度は美少女キャラになって登場。弘南線を走る電車1編成のヘッドマークに掲げられている。
田舎館村 いち姫プロジェクト
田舎館村とゆかりのある戦国時代の武将、津軽和徳城主・小山内讃岐の娘「千徳於市」こと市姫が、村おこしキャラクターとして蘇ったみたい。
田んぼアート駅前(または田舎館駅より徒歩8分ほど)の「弥生の里」などでグッズ展開されているようだ。
お得なきっぷ
- 大黒様きっぷ - 大鰐から黒石まで(弘前のバスは別途)、弘南鉄道全線(弘南線・大鰐線)が1日乗り放題で、大人1,000円・小人500円。通年利用可、有人駅で窓口営業時間中に発売。
- ぶらり電車で日帰り温泉 - 津軽おのえ温泉 日帰り宿 福家の入浴券と弘前または黒石からの往復乗車券がセットで1,000円。館内着や休憩所を利用できる湯治券付きは1,500円。
他の企画券等はお得きっぷ&情報を参照。
- 津軽フリーパス - 通年利用可。弘前周辺のJRと弘南鉄道の全線(弘南線・大鰐線)、弘南バスの一部路線、津軽鉄道の一部区間が乗り放題。2日間有効で、大人 2,060円、小児 1,030円。津軽こけし館などへ行くなら往復するだけでお得になる。→フリー区間詳細
このほか、土休日の親子連れは小学生以下の小児運賃が無料になる(子どものみでの乗車と団体は除く)。
駅一覧(各駅へのリンク)
⚠ |
駅名 | 駅間キロ | 累計キロ | 接続路線・備考 | 出札 | 配線 | 所在地 |
---|---|---|---|---|---|---|
弘前駅* ひろさき |
- | 0.0 | JR奥羽本線 弘南バス ひろさき公共交通マップ |
◎ | ◇ | 青森県 弘前市 |
弘前東高前駅 ひろさきひがしこうまえ |
0.9 | 0.9 | ○ | | | ||
運動公園前駅 うんどうこうえんまえ |
1.2 | 2.1 | | | |||
新里駅 にさと |
1.5 | 3.6 | ◇ | |||
館田駅 たちた |
1.6 | 5.2 | 平川市循環バス 岩館・大坊線(1日3本、日祝運休) | ◇ | 平川市 | |
平賀駅 ひらか |
2.3 | 7.5 | 平川市循環バス | ◎ | ◆ | |
柏農高校前駅 はくのうこうこうまえ |
2.0 | 9.5 | 津軽おのえ温泉(徒歩6分) | | | ||
津軽尾上駅 つがるおのえ |
1.6 | 11.1 | 弘南バス 黒石営業所行(1日3本) | ○ | ◇ | |
尾上高校前駅 おのえこうこうまえ |
1.4 | 12.5 | | | |||
田んぼアート駅 たんぼあーと |
0.9 | 13.4 | (朝夕と冬季は全列車通過) | | | 南津軽郡 田舎館村 | |
田舎館駅 いなかだて |
0.4 | 13.8 | ◇ | |||
境松駅 さかいまつ |
1.5 | 15.3 | | | 黒石市 | ||
黒石駅 くろいし |
1.5 | 16.8 | 弘南バス 黒石市「ぷらっと号」 | ◎ | ◇ |
- 大鰐線の中央弘前駅は1kmほど離れている。西口より徒歩約15分(冬はそれ以上)、弘南バス 100円バス土手町循環 または 相馬・西目屋・岩木方面行きで「中土手町」下車、徒歩数分。
【凡例】
- 出札: ○=窓口あり、無印=窓口・券売機なし(車内精算)
- 配線:|=棒線駅(交換不可)、◇=交換可能駅、◆=交換設備休止中、∨∧=単線と複線以上の境界駅、‖=複線以上の駅