芦ノ牧温泉南駅

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会津鉄道会津線
芦ノ牧温泉南
あしのまきおんせんみなみ Ashinomakionsenminami
福島県会津若松市
大川ダム公園 (1.5km) (5.0km) 湯野上温泉

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15o1545
17l6450
管轄 会津鉄道.png会津鉄道
配線 1面1線
有人駅 × 無人駅
出札窓口・券売機 × 車内で整理券を取って下車時精算
待合室 ○ 駅ノート無し
路線バス 会津バス小沼崎」(徒歩30分、#小出集落を参照)
タクシー 芦ノ牧温泉街から呼出(若松タクシー芦ノ牧営業所 0242-92-2211
湯野上温泉駅付近から呼出(湯野上タクシー 0241-68-2345
シェアサイクル・レンタサイクル ×
コインロッカー ×
トイレ
飲料自動販売機 ×
売店 ×
携帯電話圏内 ドコモ au SB(2020年 8月)
芦ノ牧温泉南駅


芦ノ牧温泉南駅(あしのまきおんせんみなみえき)は、福島県会津若松市にある会津鉄道会津線

会津若松市(旧・大戸おおと大字大川おおかわ)の南端、下郷町との境にある。

駅周辺

芦ノ牧温泉へ行くなら当駅で降りないこと!

誤降車を誘発しそうな駅名だが、芦ノ牧温泉へ行くなら芦ノ牧温泉駅からバスに乗り継いで行くのが一般的。

歩いて行くなら隣の大川ダム公園駅が最寄り(道なりに4km歩くので、バスで行く方が良いと思う)。

昼間は当駅を通過する列車があるので、日中は次の列車まで2時間以上空くが、当駅から大川ダム資料館まで歩いても30分ほどで、さらに10分も歩けば大川ダム公園駅に着くので、もしうっかり(笑)降りてしまったら、散策がてら1駅歩くのも良いだろう(ただし熊鈴を用意しよう)。

トイレは駅舎内にあるが、汲み取り式で虫も多い。なるべく列車内で済ます方が良いだろう。手洗いは水が出ないが、すぐ脇に水撒き用の水栓があるのでそれを使える。 このほか、最寄りの公衆トイレは徒歩30分の大川ダム公園内(冬季閉鎖)。

駅の周りは桜並木になっている。桜や紅葉の時季に訪れて、若郷湖や大川ダム公園まで散歩するのも良いだろう。

駅からもわずかに若郷湖が見えるが、防風壁に遮られて見通しは良くない
駅からもわずかに若郷湖が見えるが、防風壁に遮られて見通しは良くない

桑原集落

桑原くわばら集落の中央に駅がある。駅を出て正面にある大川集会所に、旧桑原駅の駅名標が展示されている。

元々「桑原駅」だったが、会津鉄道発足時に現駅名に改称された。 しかし観光誘客を狙うにしても、ここは「若郷湖畔駅」などにすべきだったと思うのだが…どうしてこうなった(苦笑)。

営業しているかは不明だが、駅を出てすぐ左手の民家が観光案内所の看板を掲げている。タクシーは呼べば来てくれるのだろう(30分くらいかかりそうだけれど)。

駅前にはまるで街道筋のように20軒あまりの民家が整然と並んでいるが、集落の中に商店等はない。 駅右手の建物はその造りからして元商店だったのかもしれないが(郵便ポストも設置されているし)、営業している様子はない。

かつては大戸岳への登山道(桑原登山口)があったが、廃道になってしまったそうだ(舟子峠登山口も廃道になってしまったそうで、現在残っているのは闇川くらがわ登山口のみだとか)。

若郷湖

現在の線路はダム建設に伴い付け替えられた新線で、トンネルが続く (桑原トンネル)
現在の線路はダム建設に伴い付け替えられた新線で、トンネルが続く (桑原トンネル)
当駅の南で沢を渡る 左手の橋はダム管理用道路(林道桑原線)
当駅の南で沢を渡る 左手の橋はダム管理用道路(林道桑原線)

当駅のキャッチフレーズは「眼下に広がる若郷湖」。昔は「眼下に広がる若郷湖畔で一汗かかんしょ」だった。 当駅から10分ほど歩くと(途中急坂)若郷湖畔に出て、「大川湖面橋」が架かっている。

当駅は若郷湖(大川ダム建設によりできたダム湖)の最寄り駅だが、途中急坂なので、夏に訪れれば一汗かけそうだ:)。もっとも橋の上に立てばダム湖特有の強風に晒されて汗も吹き飛びそうだが:-)。

この辺りは会津若松わかまつ市の南端、下郷町しもごうまちの北端で、大川(阿賀川)が行政界になっている。その両市町の名前から1字ずつ取って「若郷湖わかさとこ」と名付けられたのだろう(ただし「郷」の読みは異なる)。

ダムが造られるまでの会津線はもっと川に近い所を蛇行しながら(地形に沿うように)走っていて、大川湖面橋の真下に桑原鉄橋が架かっていた。

桑原集落も、もっと川に近い所にあって、桑原駅が置かれていた。現在はダム湖の底に沈んでおり、桑原集落は現在地に集団移転したのだろう。 駅前の大川集会所に駅名標が展示されていると書いたが、その手前には「再建記念碑」が立っている。桑原集落の民家が整然と並んでいるのも、ダム建設とともに集団移転した故なのだろう。

ちなみに大川ダム資料館に行くと、往時の桑原集落と、会津線が大川を渡る桑原鉄橋の写真が展示されている。

若郷湖と大川湖面橋 沢を渡るわずかな時間だが、車内からも見える
若郷湖と大川湖面橋 沢を渡るわずかな時間だが、車内からも見える

小出集落

大川湖面橋を渡ると下郷町に入り、坂を登って道なりに数分歩くと小出集落(大字小沼崎おぬまざき)に出る。ここはダム建設前からある集落で、水没を免れたようだ。 1971年の1/2.5万地形図「湯野上」を見ると、現在と変わらない場所にあることがわかる。

小出集落には会津バス小沼崎」バス停が設置されている。大川湖面橋を渡って小出集落の西福寺入口付近にバス停がある。駅から歩いて30分ほど。バスが来るのは平日朝夕の通学時間帯のみだが、湯野上温泉駅入口まで出られるので、散策後に利用すると良いかもしれない。

ちなみに大字小沼崎には沼尾集落もあるが、そちらは大川ダム公園駅が最寄り。

会津中街道

江戸時代中期には、ここは会津中街道の宿場(小出宿)だったとか。

会津若松と鹿沼を結ぶ幹線であった下野街道(南山通り、会津西街道)は、大内宿、中山峠、楢原宿(ふるさと公園駅付近の対岸)を通っていた。しかし江戸中期の震災で途中に堰止湖五十里いかり)ができ、通行不能になってしまったため、急遽、新たな交易路が開削されたのだそうだ。

新たに開削された会津中街道は、面川おもがわ香塩かしゅう小塩おしゅう桑原小出阿久戸あくと弥五島やごしま松川まつかわ野際のぎわ観音沼付近)を通り、大峠おおとうげ標高1486m)を越え、三斗小屋さんとごや麦飯坂ばくはんざか板室いたむろを通って矢板に抜けていたという。

すると会津線は、弥五島までの間、会津中街道に沿って敷設されたことが窺える(その先は会津西街道に沿う)。

ちょうどここ、かつて会津線の桑原橋梁が架かっていた桑原と小出の間を、かつては渡船で越えていたのだろう。ならば渡船の両岸に位置する桑原と小出は、旅人や荷物の中継で賑わったことだろう。

ちなみに途中の三斗小屋宿は、有名な三斗小屋温泉(煙草屋大黒屋2軒の山小屋が営業中)の西方2kmほど。集落は戊辰戦争で壊滅、今では道も消失しているようだが、峠沢に沿って歩いていたのだろうか?(現在の登山道は三斗小屋温泉と大峠の間を通っている)

参考リンク

会津鉄道会津線
芦ノ牧温泉南
あしのまきおんせんみなみ Ashinomakionsenminami
福島県会津若松市
大川ダム公園 Ōkawa-Dam-Kōen Yunokami-Onsen 湯野上温泉