東武鬼怒川線

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この記事は、最終更新日よりおよそ 3 年 6 ヶ月経過しています。 公式サイトなどで最新情報を確認してください。(最終更新:2020年11月)
📅 筆者の最終訪問時期:2020年秋
本稿は、2020年秋、またはそれ以前の情報です。
東武鉄道へ訪問の際は、予め公式ホームページなどで最新の情報を確認してください。
SL大樹とAIZUマウントエクスプレス
東武特急リバティ

東武鉄道鬼怒川線(とうぶてつどうきぬがわせん)は、下今市駅栃木県日光市)から新藤原駅(同)までを結ぶ鉄道路線。全線単線・電化。

多くの列車が東武日光線栃木東武日光方面)や野岩会津鉄道会津田島方面)に直通運転している。 また、浅草から東武特急スペーシア・リバティが、新宿から特急「きぬがわ」が直通運転している。

大谷川を渡る車内から見た上流方面の景色

見どころ

下今市付近は日光線沿線から続く田園風景で、徐々に山の中に分け入っていく。 新藤原駅は大手私鉄最北端の駅で、PASMO最北端のポスターが貼られている。

全線単線だが、下今市~鬼怒川温泉間は運行本数が多く、頻繁に列車交換を行う。浅草や新宿からの直通特急列車が多数入線し、東武特急、JR特急、6050系、会津鉄道の気動車、SL・DL大樹と、様々な列車が行き交い賑やか。

鬼怒川温泉以北は概ね毎時1本の運転間隔になる。東武特急リバティ(各駅に停車)と6050系またはAIZUマウントエクスプレスが交互に走っており、途中で乗り換えて、または直通で、会津若松まで行くことができる。


補機(DL)と客車

SL大樹

東武鉄道が鉄道産業文化遺産の保存と活用を掲げてSL(蒸気機関車)動態保存(運行)に参入し、2017年より鬼怒川線(下今市~鬼怒川温泉間)での運行が始まった。

機関車(C11 207)をJR北海道より借り受け、補機となるディーゼル機関車(DE10)をJR東日本から譲り受け、 ヨ8000車掌車をJR貨物とJR西日本から譲り受け、客車をJR四国から譲り受けた。

SL大樹の運行に備えて長門市駅から移設された転車台

車掌車は、現代の運行に必要なATS装置を搭載するために使っており、そのため機関車の直後に連結ししている。[1] 車掌は客車に乗務している。

鬼怒川温泉駅の転車台は駅前広場に設置し、裏方もアトラクションに

設備でも、下今市駅構内に機関庫を新築するとともに、SLの折り返し運行に必要な転車台をJR西日本から譲り受け、長門市駅から下今市駅へ、三次駅から鬼怒川温泉駅へ移築した。鬼怒川温泉駅の転車台はあえて駅前広場に設置し、裏方すらアトラクションにしている。

下今市駅に新設されたSL展示館の休憩室 乗車券類があれば自由に利用できる 自動販売機でSL大樹グッズも販売

下今市駅には機関庫側にSL展示館が新設され、SL大樹に関する展示と、休憩室を備えている。展示館は各種乗車券や入場券があれば開館時間中は自由に見学・休憩できる。

SL大樹の運行開始に合わせてレトロ調に大改装された下今市駅

さらに、拠点になる下今市駅はレトロ調に大改装され、通過駅を含む各駅の駅名標も古めかしい形のものが新設されるなど、SLを走らせるだけでなく全体の雰囲気をSLに合わせるような改装が進められている。

これを受けて地元の日光市でもアテンダントを乗務させる、地元の今市報徳二宮神社SL大樹御守を作る、沿線住民が沿線に花を植え始めるなど、沿線との良い循環が生まれつつあるように見受けられる。

SL列車は週末を中心に運行しており、全席指定、SL座席指定券が必要。 蒸気機関車が点検等のときはDL牽引の客車列車が運行することがあり、この場合も全席指定でDL座席指定券が必要だが、料金は安くなる。

鬼怒川温泉リゾート

温泉ホテルが建ち並び、周囲にはレジャー施設も点在する、典型的なリゾート温泉街。バブル崩壊や観光の多様化を経て廃屋もあるが、今なお元気な大型ホテルが建ち並んでいる。温泉街は広いが、鬼怒川温泉駅前では、主要ホテルを循環しているダイヤルバス(東武ダイヤルバス→日光交通)が利用できる。

アミューズメント施設も点在しており、日光交通バスがホテルと日光江戸村などのレジャー施設を循環している。

また、東武ワールドスクウェアの真ん前には東武ワールドスクウェア駅が開業し、開園時間中は全列車が停車する。

日帰り温泉施設は隣の鬼怒川公園駅近くにある市営の「鬼怒川公園岩風呂」がある。

足湯鬼怒川温泉駅前「鬼怒太の湯」と、温泉街の中に「鬼怒子の湯」がある。

尾瀬・会津方面へ

特急リバティ会津

東京方面から尾瀬や会津へのアクセスルートのひとつになっており、特急「リバティ会津」が毎日4往復直通運転するとともに、東武日光・鬼怒川温泉から会津若松まで「AIZUマウントエクスプレス」が直通運転している。

特急「リバティ会津」は、下今市以北は普通列車を兼ねているため、当線内では各駅に停車し、特急券無しで乗車できる(座席の指定を受ける場合は特急券が必要)。

このほか、野岩鉄道の「湯めぐり号」や、東武トップツアーズの「尾瀬夜行2355」「スノーパル」などの臨時列車も運行している。

キャラクター展開

鬼怒川温泉駅の改札口には東武の鉄道むすめが勢揃い(2019年5月時点で大桑じゅりも加わっている)
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鉄道むすめ「鬼怒川みやび」

2013年に誕生した鉄道むすめで、人気投票でも上位争いを繰り広げている[2]

鬼怒川温泉駅に行くと改札口の等身大パネルとグッズ展示に加え、自販機にも描かれていて、すっかり馴染んでいる。

等身大パネルは伊能津さん画の2013年版と、宙花こよりさん画の2016年版の2種類あり、駅を出て正面の観光情報センターで見ることができる。

鬼怒川みやび(左)と大桑じゅり(右)

鉄道むすめ「大桑じゅり」

SL大樹の運行を受けて、2019年3月に誕生。[3] あとりさん画。名前は途中駅の大桑と、大樹から。

2019年4月からはSL大樹の記念乗車証が鉄道むすめ入りに刷新された。

鬼怒太

鬼怒川温泉のPRキャラクターで、鬼怒川温泉駅前広場に像が立つ。駅前広場の足湯は「鬼怒太の湯」。

お得なきっぷ

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  • 日光・鬼怒川エリア鉄道乗り放題きっぷ - 東武日光~下今市~鬼怒川温泉~新藤原間が1日乗り放題で、大人500円、小児250円。通年発売。購入できる駅は下今市、東武日光、鬼怒川温泉のみ。SL大樹の乗車に便利。
  • まるごと鬼怒川 東武フリーパス - 通年利用可、東武の特急列車は特急券別途。湯西川温泉までは、北千住から往復 4,570円(冬季は4,190円)で、温泉街への日光交通バスにも乗れる。
  • ゆったり会津 東武フリーパス - 野岩・会津鉄道にも乗るならこちら。通年利用可。東武日光~下今市~鬼怒川温泉~新藤原間が最長4日間乗り放題(ただし復路を利用すると回収される)。こちらはバスには乗れない。

他に、単純に往復するだけならば、金券ショップなどで売られている東武鉄道の株主優待乗車証を利用する方法もあるが、一度下車する(改札を出る)と終了になるので、下今市駅などで降りて「日光・鬼怒川エリア鉄道乗り放題きっぷ」を買っておくと良い。または湯西川温泉行きバスに乗ったり、途中下車するような場合は、上記お得なきっぷを使う方が良い。

連絡乗車券

直通運転している野岩鉄道および会津鉄道の全駅への連絡乗車券を、券売機、出札窓口または車掌から購入できる。無割引だが、通算で100kmを超えると2日間有効・途中下車可になる(下今市~西若松など)。

ただし、車掌が乗務しないワンマン列車の車内では購入できないので、途中下車したい場合は予め東武の駅で全区間の乗車券を購入しておく方が良い。

東武の券売機ではエドモンソン、出札窓口では85mm券、野岩鉄道は(車掌・窓口とも)レシート券、会津鉄道の車掌はレシート券、会津鉄道窓口は裏が白い85mm券またはレシート券が一般的。

西若松よりも先、只見線方面への4社連絡乗車券は発売されていないが、一部区間(鬼怒川温泉下今市東武日光新鹿沼栃木春日部北千住とうきょうスカイツリー浅草から、会津若松または喜多方まで)に限り特殊な連絡乗車券を発売している(100kmを超えれば途中下車可)。ただし通常の連絡乗車券ではないため、券売機や他の駅の窓口(みどりの窓口を含む)では購入できず、当該駅の出札窓口でのみ購入できる。


沿線の風景

S{ESËS{ Tobu & Yagan railway Kinugawa lines

野岩鉄道会津鬼怒川線の区間を含んでいます

駅一覧(各駅へのリンク)

  • 正確な情報は、最新の時刻表や鉄道会社の公式ホームページなどで確認してください。
  • リンクが赤色の駅は、本サイトでは現時点で該当記事がありません(準備中または執筆予定無し)。近隣のリンクが青色・紫色の駅の記事をご覧ください。
駅番号 駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 接続路線・備考 出札 配線 所在地
東武日光線へ直通運転
TN-23 下今市駅
しもいまいち
- 0.0 Pictogram Railway.png東武日光線
Pictogram Bus.png日光交通
栃木県
日光市
TN-51 大谷向駅
だいやむこう
0.8 0.8 Pictogram Bus.png日光交通「大谷向駅前」
TN-52 大桑駅
おおくわ
4.0 4.8 Pictogram Bus.png日光交通「大桑駅入口」
TN-53 新高徳駅
しんたかとく
2.3 7.1 Pictogram Bus.png日光交通
Pictogram Bus.png塩谷町営バス矢板駅行
TN-54 小佐越駅
こさごえ
2.8 9.9 Pictogram Bus.png日光交通
TN-55 東武ワールドスクウェア駅
とうぶわーるどすくうぇあ
0.7 10.6 Pictogram Bus.png日光交通
TN-56 鬼怒川温泉駅
きぬがわおんせん
1.8 12.4 Pictogram Bus.png日光交通 湯西川温泉行、ダイヤルバス(主要ホテル循環バス)、日光江戸村循環、下今市駅行
Pictogram Bus.png日光市営バス 女夫渕行
TN-57 鬼怒川公園駅
きぬがわこうえん
2.1 14.5 Pictogram Bus.png日光交通
Pictogram Bus.png日光市営バス
Pictogram Hotspring.png鬼怒川公園岩風呂(徒歩10分)
TN-58 新藤原駅
しんふじわら
1.7 16.2 Pictogram Railway.png野岩鉄道会津鬼怒川線
Pictogram Bus.png日光交通「藤原」
Pictogram Bus.png日光市営バス「新藤原駅前」(川治温泉経由 女夫渕行)
野岩鉄道会津鬼怒川線へ直通運転
  • 全駅でPASMO・Suicaおよび共通利用対応のICカード乗車券を利用可。ただし無人駅では簡易改札機のみで、券売機のない駅ではチャージができない。また、直通運転先の野岩鉄道(龍王峡方面)へ行く場合は、予め全区間の乗車券を購入しておくこと。
  • 野岩鉄道会津鉄道の全駅への連絡乗車券を券売機または窓口で購入できる。只見線会津若松駅までの4社連絡乗車券は、一部区間(鬼怒川温泉、下今市、東武日光、栃木、北千住、浅草など)のみ発売。

【凡例】

  • 出札:◎=出札窓口・券売機あり、○=出札窓口あり、●=日中のみ出札窓口・券売機あり、△=簡易委託あり(発売区間等の制限あり)
  • 配線:|=棒線駅(交換不可)、◇=交換可能駅、∨∧=単線と複線以上の境界駅、‖=複線以上の駅

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参考リンク